UDアクティブステアリング開発者インタビュー

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UDトラックス株式会社は、快適で安定したステアリング感覚を実現する「UDアクティブステアリング」機能を大型トラック「クオン」に搭載し、7月1日より全国一斉に販売開始しました。世界に先駆けて挑んだ技術開発の舞台裏を開発責任者である越川 英幸、高際 琢弥、永田 和則が明かします。

UDアクティブステアリングが大型トラックのイメージを180度変える

越川 UDアクティブステアリングの開発に当たって最初に論議したのは、ドライバーが大型トラックに求めるステアリングの感覚や性能はどのようなものかという点です。多くのお客様のご意見やさまざまな調査の結果、特に経験の浅いドライバーは、もっと楽に乗用車と同じ感覚で大型トラックを運転したいという傾向が強まっていることがわかりました。これはQuonをはじめ、近年の大型トラックの運転性が飛躍的に向上した影響によるものと受け止めています。

永田 以前は、大型トラックの運転特性に人間のほうが合わせ、思い通りに乗りこなしてこそプロドライバーという感覚がありました。それはプロとしての誇りだと思いますが、しかし車両の進化に伴い、ドライバーのニーズは多様化・高度化しています。このような傾向からUDアクティブステアリングは、大型トラックに備わった物理上の特性を逆転させ、低速走行時はステアリング感覚が軽く、高速では重く安定するように自動的にアシストする制御機能を持たせました。さらに、ステアリングの遊びを低減させることで、乗用車の感覚に近いものとしています。UDアクティブステアリングは、従来の大型トラックのイメージを180度変えるといっても過言ではないと思います。

運転の負担を軽減し誰もが安心して乗務できる大型トラックに

高際 しかもUDアクティブステアリングは、単純に車速に合わせてステアリングの重さを変えるだけでなく、ドライバーの運転の仕方を読み取って操舵性を最適に制御します。さらに、不整路やわだちのある道で修正操作をおこなうと、ドライバーは無意識のうちに疲労を体に抱え込み、後になって現れる眼精疲労や肩こりなどはその典型です。そこでUDアクティブステアリングでは、ドライバーが意識的にハンドルを操作しないときは、車両を真っすぐに保つ補正機能を設けることで心身への負荷を軽減するよう工夫しました。

永田 つまり私たち車両開発チームが目指したのは、大型トラックのあらゆる使用状況に応じた運転の全体最適化でありUDアクティブステアリングの開発によって、初心者でも抵抗感なく運転できる大型トラックに大きく近づいたと考えています。

越川 運転に由来する疲労や不安を軽減し、常に安心して運転できる環境を提供することは乗務経験の浅い若年層に限らず女性やシニアなど多くのドライバーに歓迎されると思います。

高際 安全・安心・快適をサポートする大型トラックによって、ドライバー確保の間口が広がり、人材不足の解決にも貢献すると信じます。そう考えると、UDアクティブステアリングがこれからの輸送社会の実現に向けて与えるインパクトは小さくないでしょう。

越川 私たち車両開発チームは、今後も大型トラックを取り巻く市場や時代の変化を敏感にキャッチし、次世代を見据えた車両の開発に全力を注いでいきます。

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プレスリリース
The Giant Masterpiece

 


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Info.udtrucks.japan@udtrucks.co.jp


【UDトラックスについて】
UDトラックスは世界60カ国以上で先進的な輸送ソリューションを提供する日本の商用車メーカーです。1935年の創業以来、「時世が求めるトラックとサービスを提供する」というビジョンを掲げ、革新的な技術の開発で業界をけん引してきました。より高い満足を求めるお客様のため、私たちは信頼性の高いソリューションにより、スマートロジスティクスの実現に向けて取り組んでいます。大型トラック「クオン(Quon)」「クエスター(Quester)」から中型トラック「コンドル(Condor)」「クローナー(Croner)」、小型トラック「カゼット(Kazet)」「クーザー(Kuzer)」までのフルラインアップ、そしてカスタマーサービスと販売金融により、世界各国の様々なお客様のニーズに対応しています。