ご挨拶

UDトラックスは、今年で創立85周年を迎えます。UDトラックスは85年の歴史の中で、常に挑戦者として、各時代の社会課題の解決に貢献してきました。私たちの創業者である安達堅造は85年前、初号車の究極の信頼性を確かめるため、3,000キロの試験走行に自らハンドルを握りました。そのとき彼が胸に抱いていたのは「時世が求めるトラックを提供する」というビジョンの実現を通じ、日本の経済発展に不可欠な輸送インフラの整備に貢献するという決意でした。こうした精神は1935年の創業以来、私たちUDトラックス従業員の心にDNAとして受け継がれています。

物流業界のお客様が最も大切にされている運転性能、燃費・環境性能、安全性、生産性、稼働率に対して最高の製品とサービスでお応えしたいという思いで、革新の歴史を紡いできました。主力商品である大型トラックQuon(クオン)シリーズは誕生15周年を迎えました。世界に先駆けて尿素SCRシステムを採用してから今日まで、Quonはトラックに求められる基本性能を高め、着実な進化を遂げてまいりました。こうした車両開発の歩みは、物流業界が抱える「今日」の課題解決に貢献しています。

一方、少子高齢化、地球温暖化、電子商取引の拡大を遠因として物流の持続可能性への不透明感が高まっています。とりわけ年間貨物量の90%以上を陸上運送に依存する日本において物流の安定性を確保することは、電子商取引で飛躍的に利便性の高まった日々の生活を確保することだけにとどまらず、日本経済、そして社会全体の持続可能性を高めるために不可欠です。

物流業界の「今日」から「明日」の社会課題を解決し、「未来」において持続可能な物流インフラと持続可能な社会を実現するためには、自動運転、コネクティビティ、電動化など先端技術を活用し、スマートロジスティクス(物流の効率化)を推進していく必要があると考えています。このため、私たちは2018年4月、次世代技術ロードマップを発表、同年12月には日本で初となるレベル4技術を活用した自動運転大型トラックを公開、また、2019年8月には日本通運、ホクレンと共に、大型トラックとしては日本で初めて、一部公道を使用して、レベル4自動運転の実証実験を北海道で実施しました。世界有数の商用車メーカーであるボルボ・グループの一員として、最先端の技術を礎に物流のさらなる効率化に貢献していきます。

多様化する社会課題に向き合い、持続可能な社会の実現に向けた共有価値を提供するため、価値を生み出す接点に近い現場主義を大切にしてゆきたいと考えています。お客様のご要望に日々接している販売、アフターマーケットの現場の声のみならず、製品開発を支える現場の声、そしてものづくりを支える生産現場の声に耳を傾け、お客様に寄り添いながら社会との共生を目指します。

このため、私たちは、多様性ある個人を尊重し、個々の違いを受容し、従業員一人一人を育むことを重視します。 これは、ダイバーシティーを企業文化として醸成することで、仕事に対する積極性を高め、イノベーションを生み出し、経済価値と社会価値の両立を可能にすると考えているからです。

会社の中での人と人との横のつながり、縦のつながり、あらゆるつながりを大事にすることで互いを尊敬し、多様性を受け入れ、自分たちの仕事に誇りと責任をもつことができると考えています。

こうした文化と精神こそ「働きがいのある会社」としての基礎、そして、新たなイノベーションを生み出す基礎的な枠組みとなり、私たちが直面するさまざまな社会課題に革新的なソリューションを提供する大きな原動力になります。

私たちは、複雑化・多様化する「今日」「明日」「未来」の社会ニーズと社会課題と真摯に向き合い、お客様や広く社会に価値を創造していくため「その一歩先へ」の精神で挑戦し続けていきます。