UD Trucks

インフラ整備に活躍した6TW

平成 26年4月2日

6TWの開発にあたって、車両の設計開発メンバーは、「幹線道路でも未舗装の道が多い日本で、本当に10トン積みを超す大型トラックの需要があるのだろうか」と悩んだ。

しかし、「世界的に見ても強力なUDエンジンを開発したのだから、その能力をフルに活かすために最高性能のトラックをつくろうじゃないか」、「日本に大型トラックの市場がないなら、自分たちが市場を切り拓けばいい」と決意し、6TWの開発を進めてきた。   


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そんな時、日本最大の水力発電所となる「黒部第四ダム」の建設工事に、外国製の大型トラックの導入が計画されているという情報が入ってきた。ダム建設では、大量の建設資材を運ばなければならない。
「このプロジェクトこそ、6TWがデビューする場所にふさわしい」

ダム工事の建設会社に、完成したばかりの6TWの採用を働きかけた。しかし、建設会社の担当者は相手にしてくれなかった。
「黒部第四ダムの建設は、3,000m級の山々が連なる黒部川源流で行うかつてない難工事である。資材を運ぶトラックが故障すればそれだけ工期が遅れる。日本製のトラックではとても無理だ」

そこで引き下がることはできない。6TWのスペックを示し、実車を持ち込んで性能比較テストをしてもらうと建設会社にとっても驚きの結果が出た。

彼らは、「日本でも、外国製大型トラックと同等の性能、信頼性をもつ大型トラックが製造できるようになったのか」と語り、建設工事用として6TWが正式採用されることになった。
6TWは、長尺の鉄骨やセメントなどの重量物をダム建設現場に届けた。その間、ほとんど故障することはなかった。こうして、日本屈指のビッグプロジェクトの完成に貢献したのである。

新幹線の建設にも貢献

黒部川源流のダム建設現場で、6TWの性能・信頼性が高く評価されて正式採用されたというニュースは、すぐに輸送業界にも広がり、6TWの注文が全国から集まってきた。東京で開かれたモーターショーでも人気は抜群だった。 

東京オリンピック開催当時、日本は「アジアの奇跡」と呼ばれる高度経済成長時代を迎えていた。日本全国で高速道路建設が進んだことで、この時期から輸送の主役が鉄道貨物からトラック輸送に急速に移っていった。
その先頭に立って活躍したのが、6TWである。6TWは、さまざまな現場に建設資材を運び、新幹線車両を運ぶなど、大いに活躍した。
6TWは、12トン積みの6TW12、6TW12・ダンプ仕様、トレーラー仕様などのシリーズが開発され、高速・大量輸送ニーズに応えていった。

shankansen